menu

コラム

医院にかかるタイミング

予防歯科医療の発展・啓蒙、患者さん方の自己管理とあいまって検診に通院される方が多くなってきています。しかしながら、まだまだ歯科医院というと・・・痛くなってから・・・というイメージを拭い去ることはできません。痛みといっても、知覚過敏に代表されるような軽度の痛みから、心臓の鼓動にあわせるような拍動痛まで、また、自発的な痛みや、誘発されておこる痛み等々さまざまな「痛み方」が存在します。歯の神経の感覚には、「痛い!」という感覚しか存在しません。「かゆい」「くすぐったい」「冷たい」「熱い」(冷たさや熱さの刺激で痛みが惹起されることはあります)などの感覚はありません。したがって神経が細菌等に感染しているのであれば当然ですが、神経が興奮、充血している状態でも、少しの刺激で「痛い!」という感覚にもなってしまいます。知覚過敏に代表されるような症状がそうです。いずれにしても違和感や痛みが走ったら早めに受診されることをおすすめします。また、症状の自己診断から実際の歯の状態を希望的観測(希望的自己診断)も含め軽い状態だと思いがちになってしまうのが虫歯の特徴です。なんでもなさそうな歯の小さな斑点が、実は・・・。ということも数多くあります。逆に、初期の虫歯などでは、何もせずに経過をみることもあります(MIの原則)。
いずれにしても、積極的にご自分の口腔内の状態を知り、虫歯や歯ぐきの状態がどの程度の状態なのかを客観的に把握し、ケアを継続していく上でも定期的な検診が重要になってきます。
文・写真 酒井 公洋
DSC_1385-1.jpg
知らぬ間に・・・(毎年気にしている医院入り口の梅古木ですが、今年は、暖冬の影響のせいか、あまりの開花の早さのためいつのまにかこんな状態です。)